女子生徒の体操着を盗んだ中学生が
クラスの嫌われ者から付きまとわれるようになる話。
全11巻という原作マンガのボリュームを
2時間という映画の中に収めた構成は見事だが、
残念ながら原作特有の異常な雰囲気が伝わってこず、
観ていてハラハラする感じがしない。
一番の原因は、主人公を変態の世界へ引きずり込む仲村さんが
劇中に登場する誰よりも美人なので、
周囲の人々が感じるはずの気味悪さがないこと。
もっと嫌悪感を感じる顔つきの人物が望ましかった。
もともとかなり人を選ぶ作品だが、
ただ原作をなぞっただけという印象が強く、
怖いもの見たさで読み進めてしまう引きは再現されていなかった。