性別適合手術を控えたトランスジェンダーの少女が
バレエに取り組みつつ思い悩む話。
女性としての精神を持ちながら
男性の身体で生まれてしまった主人公だが、
バレエ仲間たちからの疎外感や
日々の居心地の悪さに苦しむ様子が見事に描かれており、
観ていてひたすらに心苦しい。
足に血をにじませながらバレエに取り組むも
なかなか思うように伸びなかったり
ホルモン投与による身体的な変化も弱かったりと、
苦しみに応じた成果が出ないことに
弱々しく微笑んだり涙をにじませる少女の様子が辛い。
主演の男性の熱演と娘を想う父親のキャラクターが素晴らしく、
日々の生活の中でトランスジェンダーが
どのように追い詰められていくのかが伝わってくる。
逃げ場がない内容だが、強く感情移入しながら観れる良作。