貸し別荘で休暇を過ごしていた一家が
自分たちとそっくりな者たちに襲われる話。
ドッペルゲンガーに襲われるホラーという意味では
緊迫感やスピード感があって面白いが、
終盤になると急にその勢いが鈍ってしまう。
彼らの正体や目的などに期待させられる作風だが、
最終的に明かされた真相がかなりイマイチなので
これなら単純なホラーにしてくれた方が楽しめたように思う。
また、なぜ家から出るのか、なぜ車から降りるのか、
なぜ武器がハサミなのか、なぜ自分の顔を傷つけるのかなど
主人公や敵の行動に意図のわからない部分があり、
緊迫した状況なのに急に説得力が感じられない印象を受けた。
思わせぶりな設定が逆効果になっている部分があり、
いっそのことゾンビに襲われる一家にでもしてくれた方が
余計な疑問を持たずに楽しめたように思う。
作り手の妙なメッセージを匂わせたことで
残念な仕上がりになってしまった作品。
