死んだ姉になりすまして
初恋の男性と手紙をやり取りしていく話。
序盤から登場人物が妙に出てきて、その関係性も把握しづらく、
いきなり大型犬を2頭も飼ってきて世話をしない夫や
姉だと偽ったまま同窓会に出席する主人公、
年寄りの言動をバカにする息子たちに
死んだ母親になりすまして手紙を書く娘たち、
連絡もせず家に来る先輩など
自分勝手な人間が多いことにもウンザリする。
死んだ女性が周囲の人間が見間違うほど
妹(松たか子)にも娘(広瀬すず)にもそっくりというのも無理があるし、
娘を演じている俳優が若い頃の母親も演じているので
現在の場面なのか回想シーンなのかが区別しづらい。
違う人間が書いた手紙が2ヶ所から届くことに
なんの疑問も感じないのか、という部分や
身近に家族がこれだけいるのに
なぜ娘を連れてDV夫から逃げなかったのか、など
どうにも腑に落ちない部分も残る。
唐突に飼うことになった犬や
英文を添削してもらう義母などは
結局、まったく必要がなかった要素に思える。
妙に込み入った設定と人間関係の割に
どうも後味の悪い筋書きで、
観終わったあともモヤモヤと嫌な気持ちが残る作品だった。