ゲイであることがクラス中に知られた高校生と
彼を取り巻く同級生たちの心の内を描いたもの。
ゲイと知られながらも人気者の地位を確立した向井くんや
彼と関わる生徒たちのさまざまな感情が
群像劇のような構成で展開される斬新な作風。
高校生らしい自己顕示欲や利己的な部分が
LGBTにまつわる問題の要因になることをリアルに描いている。
表向きの言動に隠された本音が並行して語られ、
誰もがいろいろな思いを抱えている怖さがある。
全2巻で綺麗にまとまっているし、
同性愛者が感じる苦悩と高校生らしい青春が味わえる良作。