仕事もせず育児も放棄している母親と
その子供の生き様を描いた話。
子供を放置して酒と男に溺れる母親の描写が
全編にわたってひたすら続く強烈な作品だが、
実際にこういった人間が社会にいるのだというリアリティがある。
満足な食べ物や住まいのない生活を強制し、
人並みの教育を受けさせないだけでなく、
嫌な役回りを子供に押し付ける母親の姿はひたすら醜いが、
そんな母親に支配され、言う通りにする少年にも狂気を感じる。
どうみてもデメリットしかない選択をし、
満足に育児をしないくせに子供に執着する母親にウンザリするが、
恐ろしいことに本作は実際にあった事件をベースにしている。
最初から最後まで不快感が続くが、
毒親問題をストレートに感じることができる衝撃作。