「マスカレード・ホテル」の続編で、
ホテルで開かれる仮装パーティに現れるという
殺人事件の犯人を待ち構える話。
前作の舞台や人間関係を引き継いでいるため、
各キャラクターの立場や関係性を理解している必要があるが、
今作は数百人が集まるパーティを題材にしていることもあって
登場人物があまりに多くて把握するのが大変すぎる。
ホテルのスタッフと宿泊客に加えて
それらを装った警察側の人間までいるので、
名前を言われただけでは
誰のことかサッと思い浮かべることができない。
最後になって新たな情報が急に明かされすぎるのも
ミステリーとしては腑に落ちないし、
時限性の仕掛けを使う犯人が時計を用意していない点や
急いで助けに向かったくせに
倒れている人間を見てすぐに駆け寄らないなど、
行動として不自然すぎる点も目に余る。
筋書きを無駄に複雑にしすぎている印象を受けるし、
作中で描かれているほどの緊迫感が共感できなかった。
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