税金の調査員を務める男性が
自分の行動を説明する声に悩まされる話。
冒頭から非常に新鮮な感覚が楽しめる作風で
物語を描写するナレーションの声が
主人公自身に聞こえるという設定がとにかく楽しい。
どういう展開になるのか先が読めない筋書きで、
それ自体を主人公が有識者に相談するという
メタ的な構造になっているのも斬新。
限られた登場人物やふと挿入された場面が
伏線としても絶妙に絡み合う構成が素晴らしい。
タイトルは原題の「Stranger Than Fiction」の方が絶対よかったが、
笑えて刺激的で感動できる完成度の高い傑作だった。
