八極拳に精通した祖父の教えをきっかけに
中国武術を極めていく少年の話。
空手やボクシングではなく拳法を題材にした珍しい作品だが、
技の描写や解説もしっかりしていてリアリティを感じるし、
独特の動きを活かした戦い方に迫力がある。
あまり馴染みがない格闘技だけに技や動きが新鮮。
1990年前後の古い作品な上に独特な劇画タッチではあるが
正義感の強くてまっすぐな主人公は感情移入しやすいし、
非常にテンポのいい展開でページをめくる手が止まらなくなる。
退屈する暇なく次々と新しい舞台を用意するストーリーテリングが見事。
中国武術を通して少年の成長を追体験できる良作。