戦国時代に名を馳せた織田信長と
その妻である濃姫との関係を描いたもの。
織田信長を主人公にした作品は多いものの
本作はあくまで夫婦関係をテーマにしており、
戦場で戦う信長軍の様子などはほとんど描かれず、
戦況によって変化していく2人に焦点が当てられている。
その関係か、勢力図はおろか合戦名すら表示されないため、
描写される内容や会話の中で挙げられる人名から
該当する日本史を連想できるだけの知識が必要。
綾瀬はるか演じる濃姫のキャラクターが魅力的なので
序盤は観ていてグッと惹きつけられるのだが、
出番が少なくなる中盤以降は刺激がなさすぎてかなり地味に感じてしまう。
その割に3時間近くもあるボリュームなので中だるみが激しい。
派手な戦いぶりではなく夫婦としての信長を題材にしたのは新鮮だったが、
映画としては話が進むにつれて盛り下がっていく残念な仕上がりだった。