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誰が音楽をタダにした? 巨大産業をぶっ潰した男たち

大量の音楽が簡単に手に入るようになった現状に至るまで
どういう経緯があったのかをまとめた記録。


CDの全盛期から始まってMP3形式の開発と普及、
ネット上で共有される違法データの流通など、
1990年代から2010年あたりまでの音楽業界の内容が
それぞれの関係者の視点から語られており、
単なる歴史書とは違った生々しさがある。


アメリカ市場を舞台にしていることと
いろいろな専門用語と人名が出てくるので
当時話題になった様子を知っている方が理解しやすいが、
ある場所で始まった技術や行動が
ジワジワと一般市民の生活に影響してくる様子が面白い。


読み応えはチャプターによって差があり、
発売前のCDを流出させる過程や
世の中に違法データを共有する手段の構築などは
犯罪の手口が細かく読み取れて刺激を感じる。
よくここまで詳細を明らかにしたものだと感心する。


翻訳本特有の読みにくさはあるが、
音楽業界の変化に興味があるなら読んでみてもいいだろう。

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