朝、目が覚めるたびに
20代以降の記憶が消えてしまう中年女性の話。
今置かれている状況や経緯がまったくわからず、
関係者の発言や記録に残された断片的な情報から
徐々に全体像を推理していく「メメント」のような構成。
ただ、いざ真相が明かされると
これまでのやり取りにかなり無理があり、
どうにもスッキリしない印象を受ける。
主人公を騙そうとしている人間も
もっと都合のいい情報を植え付けられるように思う。
ミステリーとしての設定は悪くなかったが、
肝心のトリックの納得性が低くて残念だった。