不正が疑われる衆議院議員の孫娘が誘拐され、
自分の罪を公表するよう脅迫される話。
夫婦かと思いきや実は兄弟だったり、
主人公の兄や誘拐された娘の父親の存在感がなさすぎたりと
妙に家族構成がわかりにくくて混乱するし、
誰が何者なのかという所属もわかりにくいので
これならもっと登場人物を減らして欲しかったところ。
また、誘拐犯の目的がなんなのか、
女児は無事なのかと緊迫感を煽った割に
あっさりと救出されるのは消化不良で、
話が進むたびに規模が縮まって盛り下がっていく印象。
底知れない政治の闇を描くでもなく、
痛快な勧善懲悪を見せるでもなく、
ハッと驚くミステリーでもなく、
なんとも中途半端でパンチに欠ける作品だった。