両親が事故死し、妹と3人で暮らすことになった夫婦のもとに
女優志望で上京していた自分勝手な長女が帰省してくる話。
最初は誰が主人公で何の話かもつかめないのだが、
どの登場人物もキャスティングが完璧で
そのやたら個性的なキャラクターに目が離せなくなる。
ブラックな描写も多いのに不思議と笑える作風で
自己中心的な長女に振り回される家族と
それを冷静に分析する妹の使い方が強烈。
相当に過酷な状況に置かれつつも
常に無邪気で明るい妻の存在も斬新。
ラストに畳みかけてくる展開は特に素晴らしく、
観終わったあとに不思議な爽快感が残る良作だった。