ロンドンの街を騒がせるバネ足ジャックについて
その悪事や正体に迫っていく話。
両足に仕込んだバネによって空高く跳ね上がり、
次々と女性を襲う変質者を追う警部の視点で
少しずつ犯行の全貌が暴かれていく展開。
同作者の「からくりサーカス」に非常に似た作風で
サクサク読める短編としては悪くないデキ。
後半に収録された「マザア・グウス」は
本編の十数年後を舞台にしたエピソードだが、
コメディ色を強めた後日談としては読みやすい。
藤田和日郎作品が好きな人なら
まずまず楽しめるだろう。
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