19世紀のフランスにおいて、
19年間の監獄生活を終えた男ジャン・バルジャンが
そこから送った苦難の日々を描いたミュージカル映画。
ほぼすべてのセリフが歌になっており、
俳優たちが演技をしながら歌声を響かせるが、
ラッセル・クロウを筆頭にかなりクオリティが高く、
子供までが高い歌唱力があるのには感心した。
歌を聴いているだけで魅せられてしまう。
ストーリーとしてはかなり心苦しい展開で、
辛い気持ちを共感することになるが、
それぞれが誰かのために身を挺する様子が痛々しくもグッとくる。
フランス国内での革命や暴動について
ある程度、知識があった方がより楽しめるが、
ストーリー全体はかなりわかりやすく
大きな予備知識もいらないので初心者向けと言える。
全体的に無駄がなく、テンポよい展開で進んでいく上、
常時、魅力的な歌声を楽しめるので
2時間半を超えるボリュームながら、退屈することはない。
ミュージカルということで好みが分かれるところはあるが、
「ムーラン・ルージュ」などが好きな人なら気に入るだろう。