新宿のヤクザを壊滅させようと企てる一味と
そのキーになる元いじめられっ子の殺し屋の話。
頻繁に描かれる暴力描写が強烈で、
しかもその内容が個性的なのが素晴らしい。
単に残酷なのではなく、他作品ではあまり見ない手口が多く、
よくこんな見せ方が思いつくなぁ、と感心する。
かかとに刃の付いた靴を使って
壮絶な殺し方をしていく主人公の仕事っぷりもインパクト大。
いじめられっ子だった主人公のトラウマがストーリーに大きく絡んでいるが、
陰湿ないじめの場面も非常にリアル。
全10巻という話を引っ張りすぎないベストなボリュームと、
1日で一気読みさせるだけのテンポの良さが見事。
エグくてグロテスクな作品への耐性はある程度必要だが、
そういった刺激が好きな人には完成度の高い名作。