いじめられている下級生をたまたま見かけた主人公が
なんとか彼女を救おうと力を尽くす話。
強烈なイジメを受けている後輩のことを
放っておけない主人公の人の良さと明るさがたまらなく、
少しずつ心を開いていくヒロインの様子も微笑ましいが、
単なる恋愛映画ではなく、とことん暗い闇が描かれている。
何が起こるのかわからない怖さがひたすら続き、
しつこくて陰湿なイジメの場面を見せておきながら
そこからもう一段階大きな波がある展開が強烈。
キャラクター作りも非常にうまく、
過酷な状況の中で接する親友や尾崎姉妹に救われるし、
主人公のまっすぐな正義感と
それに応えようとするヒロインの健気さにグッとくる。
孤立した女子高生が過ごす壮絶な逆境と
現代のヒーロー像を味わえる傑作。