女性に対する連続猟奇殺人について
いくつかの視点から展開していくサスペンス。
全編にわたって非常に読みやすい文章がテンポよく続き、
最後まで一気に読んでしまえる。
次々と罪を繰り返す異常性・変態性が強烈で
怖いもの見たさにどんどん読み進めてしまう。
また、本作は叙述トリックの傑作とも言われており、
いきなりエピローグから始まるという変化球だけでなく、
ラストギリギリでそれまでのイメージをひっくり返す見事な構成。
読み終えた直後に、また最初から読み直したくなる造り。
読みやすさ、スピード感、迫力、トリックが見事に融合され、
レベルの高いエンターテイメントが味わえる1冊。