「大日本人」に続き、ダウンタウンの松本が監督をした映画作品。
真っ白な部屋に閉じ込められた主人公と、
南米あたりのプロレスラーの話が並行して展開されていくが、
これが驚くほどつまらないデキ。
映画館で観ていたら間違いなく「金返せ」と思っていただろう。
特に序盤は眠くて眠くて仕方がなかった。
プロレスラーのストーリーの方は見せ方は悪くなく、
一定のドラマを期待できる映像とキャラクターなのだが、
松本人志自身が演ずる方の主人公はまったく何も面白くない。
コントとして楽しむべきかとも思ったのだが、
それにしてはネタが単調でリアクションも妙に長く、テンポが悪いし、まったく笑えない。
まだ脱出劇として真剣に悩み、感情移入できる発想をしてくれればいいのだが、
やたらと頭の悪い主人公のようで、有効な手段や
なるほどと思えるアイデアを出してくれない。
本気で脱出したいような暴れっぷりを見せる割に
どうにも真剣さが感じられない言動も多く、どっちつかず。
シュールにもっていきたいのか、ブラックジョークなのか、
コントなのかシリアスなのかわからないが、
「何かありそうで何もない作品」という表現が一番ぴったりくる。
ひたすら終わるのを願いつつ、結局何も起こらずにブツ切りで終わるラストに失望。