インターネットの掲示板上に書き込まれた内容を実写化した映画作品。
原作となった書き込みはチェック済み。
ニートから抜け出し、やっとのことで就職したと思ったら
環境も人間関係も劣悪なブラック会社だったという内容。
創作か事実かは確認できないが、一応、書き込み者の経験談とされている。
しっかり準備して就職活動しないのが悪い、と言ってしまえばそれまでだが、
原作ではなんやかんやでトラブルを乗り越えつつ成長していく主人公を
いつの間にか応援してたりしていたし、それだけ文章に強い惹きがあった。
映画の中でもそれぞれのキャラクターはかなり見事に再現されていて、
イヤなやつはとことんイヤな雰囲気に表現されている。
要所要所で使われている特撮も非常に自然でクオリティが高い。
ただ、もともとが実写映画にするほどの内容ではないため、
2時間ドラマ程度でいいかも、と思うようなもので
あえて映画として観るほどのデキではない。
主人公が今の状況を常にネットに書きこんでいる、ということも
わざわざ表現する必要性が薄く、
ネット上の反響が画面に重なっていく見せ方も目障りに思える。
無茶な状況をなんとか乗り越えたとはいえ、スッキリしない部分も多く、
映画の筋書きとしては不完全に思えてしまう。
たまたま生まれた逆境ではなく、悪い状況を生み出している社員が変わらない限り
なんの解決にもなっていないからだ。
我慢して頑張るのが正しい働き方、というわけではない。
映像としてのクオリティは高いが、安易に実写化した印象が強い。