手持ちカメラ視点で展開するホラー映画。
7日間で撮影され、150万円ほどしかかかっていない低予算映画だが
口コミにより、どんどん話題となって大ヒットした。
内容としてはドキュメンタリー風になっており、
同棲するカップルの家で起こる超常現象をカメラに収めた記録映像という設定。
登場人物はほぼ2人で、舞台も家の中だけ。
全体的に生活感が漂っており、その中で見る超常現象は
一般のホラー映画よりもリアリティを感じるのは確か。
直接的なものを映さないのに「何かがいる」雰囲気を出しているのはうまく、
後半の「次に何が起こるんだろう」というビクビク感はなかなか良い。
しかし、現象が起こるまでの前半は非常にダルく、
何気ない会話や言い争いをただただ観ていなければいけないのでテンポが悪い。
結局、観ている側が待ち望んでいるのは超常現象なわけで、
それまでの待ちが長すぎるのは辛い。
全体として、確かに一定の怖さはあるものの、
何度も観たり、他の人に薦めるほどのデキではなかった。
低予算で作った内容としては非常に完成度が高いが、
ひとつの映画作品としてなら他にもたくさんの優秀な映画がある。