名馬から生まれたと思えないブサイクな競走馬が
徐々にその才能を発揮していく話。
ヨダレや鼻水、脱糞といった下品なネタが散見されるが、
本編そのものはかなり芯のある競馬マンガになっている。
また、主人公の造形は無意味にブサイクなわけではなく、
ちゃんと勝負強さの理由につながっている。
ギャンブルや賞金といった金稼ぎの部分ではなく、
競走馬がいかに勝負を挑んでいるかという部分が主題で、
どちらかというと正統派スポ根マンガのノリに近い。
競馬の仕組みやルールに関してあまり詳しい必要はなく、
ライバルよりも早くゴールすれば勝ちということさえわかれば
本作の醍醐味は十分味わえる。
キャラクターの活かし方がうまく、
いろいろな戦略とトレーニングで力をつけて
大舞台で勝ち上がっていく流れが痛快。
中盤以降はやや食傷気味の展開が続くが、
スポ根ものが好きなら試しに読んでみて欲しい。