偏屈で酒浸りの作家が一時的に借りた家で
隣に住む母子家庭の一家と仲を深めていく話。
おおよそ予想通りの展開で進んでいくものの
徐々に心を開いていく主人公の様子にグッとくる。
また、本人だけでなく周囲の人たちにも
よりよい変化をもたらすところが心地いい。
作家らしい洒落た言い回しが魅力的で
相手の問いに粋な返答をするところがカッコよく、
長く人生を生きてきた立場ならではの深みを感じる。
社交性のないトゲトゲしい雰囲気は序盤だけで、
あとは主人公の変化を純粋に楽しめる前向きな作品。
いろいろな要素がうまく絡み、
観ている者に幸せを感じさせてくれる良作。