地味で存在感の薄い高校教師のもとに
若くして死んだ名ギタリスト、ジミ・ヘンドリックスの霊が現れ、
伝説を達成するための音楽活動をしていく話。
ギターをやめてしまった女性が
ギタリストの霊に取り憑かれるという荒唐無稽な設定だが、
キャラクター作りが非常にうまく、
敵も味方も個性的で存在感のある登場人物ばかり。
主人公がギタリストや教員として成長していくだけでなく、
少しずつ仲間が集まって
バンドとしての完成度が上がっていく過程も楽しめるが、
音楽が流れている場面の迫力も素晴らしく、
歌詞も曲も聞こえないのに強烈な勢いが伝わってくる。
地味で鬱憤を溜め込んだ登場人物たちが
音楽を通して自分の気持ちに向き合っていく傑作。