遺体の発見が遅れて腐乱によるダメージを受けた部屋を
清掃して原状回復を目指す業者の男性が
連続猟奇殺人事件の手がかりを追っていく話。
事故物件となった部屋の清掃業者という設定と
遺体を文字の形に並べるバラバラ殺人は面白い組み合わせで、
次々と謎が浮かび上がる冒頭は好奇心を刺激する。
序盤を過ぎると徐々にテンポが悪くなるのはイマイチだが、
その後、予想外に早く犯人が明かされてからは
また勢いを取り戻して面白くなってくる。
登場人物の顔の区別がつかないので
人間関係が把握しづらいのは辛いが、
序盤で広げた風呂敷を綺麗にまとめた点ではまずまずだった。