人々から孤立し、湿地帯で暮らしていた女性が
殺人容疑で逮捕される話。
住民から疎まれていた主人公が
その先入観のせいで不利な立場に追い込まれる法廷の場面と、
事件が起きるまでの回想シーンが非常にうまく構成されており、
シンプルな筋書きなのに緊迫感が途切れずに観ることができる。
過去の人間関係が徐々に明らかになって
事件が起きた時点に収束していく気持ちよさと
社会性の低い主人公の恋愛模様、
裁判の行く末がどうなるかという複数の軸を
同時進行で楽しめるので見応えがある。
弱々しくて不器用な主人公に感情移入しながら
いろいろな要素を味わうことができるミステリーの良作。