身寄りがなく、学校でも居場所のない女子高生が
まもなく滅ぼうとしている世界の行く末のカギを握る話。
身寄りのない主人公の学園ものかと思いきや
意外にもファンタジー色が濃い内容で、
予想外の方向に広がっていく序盤の引きは強い。
ただ、全体的にスローテンポで話が進まないのと、
滅亡まで2週間という切羽詰まった状況なのに
組織に協力するかどうかを選べたり
自宅住まいや通学を継続させてくれる点など
妙に制限が緩くてリアリティが低いところは残念。
また、世界の危機を回避しようとしているのに
勢力争いや世間からのバッシングといった
妙に小さな規模の争いばかり描かれるのも気になる。
導入部は悪くなかったのに
面白さや気持ちよさを感じる部分がなく、
単に後味の悪いデキになってしまったSFファンタジー。