キリエのうた

キリエのうた　通常版 [Blu-ray]

歌っているとき以外はほとんど声が出せない女性が
歌を通して新たな人間関係を築いていく話。

主人公であるキリエが歌う場面がたびたび流れるが、
彼女を演じるアイナ・ジ・エンドの歌声は実際に魅力的で、
劇中で周囲の人々が引き込まれる様子に説得力を感じるし、
プロモーションビデオのように楽しみたいファンにも嬉しい構成。

いろいろな著名人が贅沢に出演している割に
登場人物が整理しやすいのはよかったが、
アイナ・ジ・エンドの１人２役は
見た目がそっくりである必要性が薄いし、
混乱するだけであまり効果的でなかったように思う。

また、３時間とかなりのボリュームだが、
後半の１時間は急激に勢いが落ち、
歌う場面も減ってかなり中だるみを感じたのは残念。
結局、全体で考えるとイッコの存在はほとんど無意味で、
回想シーンを含めて省いてもあまり影響がないだろう。

中盤までは見応えがあって楽しめたただけに
最後までその密度のまま観れるよう
もう少し話をまとめて欲しかった。