スポーツに関して生まれながらに
他を圧倒する才能を持つ小学性が
周囲との人間関係に苦労していく話。
能力のある主人公がのし上がっていく話ではなく、
大きな苦労もせず高い成果を上げてしまうことで
意図せず他者を挫折させてしまうという設定が衝撃。
スバ抜けた才能があることで経験する不幸という視点が斬新。
本人は周囲と衝突するつもりはないのに
妬みや敗北感によって不和を生む流れと
他人を思いやる優しさが裏目に出てしまう残酷な展開で、
未熟で不安定な子供たちだからこそ
打たれ弱くて繊細の様子が見ていて心苦しい。
野球はあくまで舞台になっているだけで
本質はギフテッドの苦しみを描いた人間ドラマであり、
スポーツマンガに興味がない人にも読んで欲しい異色作。