老後に備えて大きな資産を貯め込んでいくのではなく、
うまく使い切って人生を終えることを提唱したもの。
仕事を辞めたあとの生活や予想外のトラブルが起きたときのために
若い頃の生活や経験を犠牲にして資産を築いても
結局それをうまく活かせないまま死ぬ可能性を説明し、
有効活用できる時期に大胆に使うべきだというのは説得力が高い。
子供のために遺したいという気持ちがあったとしても
自分が死んでからではなく、子供にとって最適なタイミングで
渡してあげた方が有意義だという斬新な視点にも納得させられた。
書かれている内容はそれほど濃いものではないが、
年齢に比例して資産を増やしていきたいという人の不安に
いろいろな解決策と新たな価値観を示してくれる1冊。