美術大学の映画学科に入学した主人公が
強烈なライバルの出現に叩きのめされる話。
高校時代に映画賞を受賞したことで
周囲からもてはやされて天狗になっていた大学生が、
才能と努力に裏打ちされた同級生の登場で
プライドを傷つけられて一念発起していく展開が面白い。
映画業界に限らず、クリエイティブな分野なら共通することだが、
自己成長や作品に対する学生ごとの熱意の違いが非常に生々しく、
創作活動の苦しみと醍醐味がリアルに描かれている。
先の読めない展開と努力に執着していく主人公に目が離せない。
作品作りにかける想いに圧倒される迫力があり、
創作活動の経験がある人にぜひ読んで欲しい良作。