タイトルの通り、新卒として入社した会社で異常な環境を体験し、
退職するまでの流れをつづった話。
インパクトのあるタイトルだが「8日で辞めた」というのは語弊があり、
実際にはその前に研修期間が1ヶ月以上あったので
その期間も合わせて会社の様子を見た結果、退職に至った流れ。
社員の劣等感や自己嫌悪を煽って言うことを聞かせる卑劣な様子は
怪しい宗教家のやり方に通じるものがある。
会社の妙な雰囲気に勘づきながらも、
やっとつかんだ内定への執着心と社会経験の少なさで
なかなか抵抗することができない気持ちは
若者がブラック企業をなかなか辞められない様子をよく表している。
ただ、ブラック企業の実録を怖いもの見たさに読む分には面白いが、
就活生にとって役立つ情報があるわけではなく、不安が募るだけだろう。
内容は薄めで、読後感もあまり良くない1冊。