ヒーローに憧れ、コスチュームに身を包んで戦う少年少女を描いた
「キック・アス」「ヒット・ガール」につづく3冊目のアメリカンコミック。
マザーファッカーに生まれ変わったクリス(レッドミスト)が
悪の集団を引き連れ、キックアスたちのヒーロー集団と衝突する話。
実写映画版の「キック・アス ジャスティス・フォーエバー」の
ベースになった内容だが、
映画版と同様に、本書もあまり没入感を感じることができなかった。
悪役側は映画以上に残酷なやり口で悪事を働くが、
ヒーローも犯罪者たちをぶちのめしたい欲求で徘徊しているように見える。
市民を守る正義のヒーローというより、
ヒーローと悪役との復讐合戦に一般人が巻き込まれる形になっており、
ギャング同士の抗争となんら変わらない図式になったのは非常に残念。
これを読むと映画版2は原作に割と忠実だったと言えるが、
実写版1を観たときの興奮や
キック・アスの純粋な正義感は感じられなくなってしまった。
【関連作品のレビュー】
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