服用後の24時間の記憶を失う薬「アイリウム」を題材にした短編集。
気が進まない予定が控えているときに飲むと
そのスケジュールをすっ飛ばしたような感覚になる、という設定が新鮮。
薬を使ったところでどうせ体験しないといけないだから無意味、という疑問が
きちんと作中でも登場する上、それでも魅力的というのも頷ける。
いろいろな立場の人がアイリウムを利用するが、
それぞれ強烈な悲劇につながっていて面白い。
シンプルな設定で新しい魅力を感じさせる傑作。
エグい話が好きな人にオススメ。