ドラマーとしての活躍を夢見て音楽学校に通う若者が
非常に厳しい指揮者が率いるバンドメンバーに加わる話。
指揮者が初めて登場する冒頭部分から一切の休憩なく
ラストまで緊張感とスピード感が続く張りつめた展開。
逐一皮肉を混ぜてくる高圧的なスパルタ指導の迫力が素晴らしく、
至高の演奏を目指す厳しさがひしひしと伝わってくる。
映像の見せ方、演出のクオリティが非常に高く、
バンドメンバーの緊張感をそのまま追体験できるし、
技術とプライドをぶつけ合う熾烈な競争が味わえる。
主人公のドラムに懸ける執念も素晴らしく、
「何が何でも上達したい」「認められたい」という本気さがうかがえる。
主人公と指揮者ともに性格に難ありで感情移入しにくいが、
音楽に詳しくなくても音楽にすべてを賭ける迫力が感じられる作品。
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