臆病で自信がない恐竜が、ある少年との出会いをきっかけに
徐々に一人前に成長していく話。
隕石の墜落による絶滅を免れた恐竜たちが言葉を話し、
牧畜や農耕による生活を送っているのは面白い。
世界の支配者はあくまで恐竜であり、人間は獣のひとつという設定も新鮮。
キャラクター以外の映像は凄まじくリアルで、
自然の風景のみが映るショットでは実写と見分けがつかない。
キャラクターの顔つきはかわいいが、ストーリーはかなりシリアスで、
弱肉強食や生存戦争を容赦なく描いており、必ずしも子供向けではない。
常に身の危険を感じ続ける筋書きであり、最後まで緊迫感が続くが、
かわいらしいファミリー向けの作品を期待しているとショックを受けるだろう。
面白くないわけではないのだが、心に残る作品とまでは言えず、
少年が急速に恐竜になつく流れや、
その割にドライな選択をするところなどはやや不自然な印象。
ある意味王道すぎて平凡でもあるし、
どっぷりハマるほど魅力あるキャラクターでもなかった。