レビューブログ【レブログ!】

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タニタの働き方革命

体重計などの大手メーカーである株式会社タニタ
社員の収入増や自立を目指して始めた
個人事業主として雇用する制度についてまとめたもの。


これまで社員として雇っていた人たちを個人事業主とし、
手取り金額の向上と自由度を高めるための施策。
下手をすればリストラや長時間労働の危険が増して
労働環境が悪化しそうな制度だけに
社内の反応や導入の苦労などがリアルに語られていて興味深い。


担当業務の選択肢や労働時間の自由度は上がっても
フリーランスに近い立場になることで
経費やローンの問題など不安な点が生まれるが、
そういった部分をどう解決するかの実例が挙げられているので
似たような働き方を目指す人には参考になる。


終身雇用や年功序列といった制度が崩れつつある今、
雇用形態を大胆に変えることも視野に入れておく必要がある。
さまざまな恩恵を受けられるサラリーマンという立場に対し、
社会的信用や補償面が弱くなりがちな個人事業主のメリットが
どういったところにあるかがよくわかる1冊。


【関連作品のレビュー】
体脂肪計タニタの社員食堂(映画)

eスポーツのすべてがわかる本

プロゲーマーによるテレビゲームの対戦プレイを観戦する
「eスポーツ」について解説した本。


徐々に話題になっているeスポーツについて、
その内容や競技となるゲームの紹介、
プロゲーマーの状況や周辺ビジネスなど、
関連する内容をざっくりと説明している。


いろいろな関係者のインタビューも載っているが、
全体的に広く浅くといった解説書で、
とりあえずeスポーツにまつわる情報を
大まかに知りたい人向けの本。

誰でもすぐに戦力になれる未来食堂で働きませんか

誰でも自由に店を手伝えるという「未来食堂」の店長が、
個人の能力や経験に左右されずに
チームの戦力として活かす方法をまとめたもの。


わずか50分で入れ替わるスタッフに
的確で自主的に動いてもらうための工夫が
いろいろと紹介されている。
指示される側の心理を考えた仕組みも多く、
レストランに限らず会社内でも使えそうな内容ばかり。


相手の能力を問わずに育成する方法を中心に
周囲の人間をうまく戦力として活かすリーダー論の話が多く、
誰かを指導する立場にある人には参考になる1冊。

ガリガリ君の秘密 赤城乳業・躍進を支える「言える化」

数十年も続く人気商品「ガリガリ君」を
生み出した赤城乳業株式会社について、
どのように業績を伸ばしてきたかを解説したもの。


社員の地位や年齢にかかわらず
力を活かして助け合うための社風と仕組みが
いろいろと紹介されていて面白い。
社員側の心理を考えた施策が多く、
自然と力が発揮されるようになっている点が素晴らしい。


全体的に読みやすく、異なる業界の人にとっても
社員の戦力を活性化させる試みとして参考になる1冊。

FPの学校2級・AFP きほんテキスト<2019-2020年版>

フィナンシャル・プランナー試験の2級合格に向けて
必要な知識を解説したもの。


毎日少しずつ勉強できるようになっており、
42日間で500ページあまりの内容を学ぶ。
1日あたり10ページほどと20~30分程度のボリュームなのはありがたい。


その分、解説は浅めなので
金利の話や計算式に対する感覚を身につけている方がいい。
1日分の最後に練習問題があるのも適切で、
読み流したせいで理解が甘い部分を洗い出すこともできる。


まったく知識のない人が本書だけで試験に挑むのは無謀だが、
ある程度の基礎知識を身につけた人が
試験範囲や問われる内容を確認するために用いるなら
適度なボリュームにまとめられていて優秀な1冊。


【関連作品のレビュー】
FPの学校 2級AFP きほんテキスト<2016-2017年版>

あの日 勇者だった僕らは

ファミコンやスーファミ時代に
ゲーム会社に入社した2人の若者を描いた小説。


ゲーム業界を舞台にした小説は珍しいが、
ゲーム作りというものがあまりストーリーに活かされておらず、
食品でも文房具でも何かを作る仕事なら置き換えられてしまうほど
ゲーム会社であるという設定が薄い。


また、会話文ばかりで登場人物の描写が弱いためか、
それぞれのキャラクターや立場が
いつまで経っても頭に入らず、
性別すらあやふやになって混乱することが多かった。


ドラゴンクエスト」シリーズや「弟切草」、
トルネコの大冒険 不思議のダンジョン」「」を匂わせる描写が多数あり、
おそらくは株式会社チュンソフトをモチーフにしているが、
特にそのあたりに詳しくなくても
ストーリーの理解には問題ない。


とにかく登場人物に魅力も存在感もなく、
小説としては読み応えがなさすぎる。
舞台設定のインパクトばかりに頼らず、
小説としてもっと惹きつける内容にして欲しかった。

明日の自分が変わる 人生の名言

いろいろな偉人や著名人が残した言葉を集めたもの。


1ページにひとつメッセージが掲載されており、
いろいろな人の残した至言を知ることができる。
響くものもあれば響かないものもあるが、
新たな視点で物事を見るきっかけになる。


マンネリになった気分を引き締めたり
スピーチの元ネタとして読むには悪くない1冊。

どこでも誰とでも働ける

ステップアップしながらいろいろな転職を経験した著者が
自分の人材価値を上げるポイントを解説したもの。


大きな会社であろうが先行きが読めない現代においては
自分自身の価値を上げておくことが重要になる。
そういった視点を軸に、職場や仕事仲間が変わろうとも
周囲に頼りにされ続けるための過ごし方が
チャプターごとに端的にまとめられている。


いろいろな自己啓発本で見かけるようなトピックが中心なので
ビジネス書をよく読んでいる人にとっては新鮮味が薄い部分もあるが、
会社の知名度に依存せずに済む存在になるための振る舞いを
短時間で押さえることができる1冊。

いちばんやさしいAI超入門

世間で大きな話題となっている「AI(人工知能)」について、
それがどういうものでどんな働きをするのかを解説したもの。


「いちばんやさしい」「超入門」のタイトル通り、
数式やプログラミングなど専門的な内容を知らない人でも
スムーズにAIの仕組みや特徴が理解できるようになっている。


AIとそうでないものの違いや
AIが役立つ場面などがわかりやすい例で紹介されており、
漠然ととらえていた内容が氷解していく。


また、「機械学習」「ディープラーニング」「ビッグデータ」といった言葉が
なぜAIとセットで使われるのかもわかる。
ただし、中盤に出てくる処理手順の話はやや込み入っているので、
苦手な人はざっくりと読み飛ばすのもよい。


世間で話題になっているAIについて
どういう技術や仕組みなのかという
イメージをつかんでおきたい人向けの入門書。

小林宏明のGUN講座2

これまで生まれてきたさまざまな銃について
その仕組みや歴史をまとめたもの。


映画で見るような最近の銃だけでなく、
火縄銃レベルのものから時代を経て
メカニズムがどう進化してきたかを解説している。


銃の性能や使い勝手が改善されてきた歴史を知ることができ、
各機構のさまざまな工夫にいちいち感心させられる。
今まで気にしていなかったような部品や形状にさえ
いろいろな理由が込められていることがわかる。


ひとつひとつの解説が短めなので読みやすく、
銃に関する知識がなくてもほとんど問題がないし、
図や写真が多めなので各部位の仕組みも理解しやすい。


銃に少しでも興味がある人ならぜひ読んで欲しい内容で、
銃の構造を理解し、そこに込められた工夫が実感できる良書。

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