障害によって醜い顔を持つ少年が、
周囲から奇異な目で見られながら学校へ通い始める話。
素晴らしい傑作だった原作小説が
かなり忠実な雰囲気で実写化されており、
ほとんど不満がないデキに仕上がっている。
割とボリュームのある原作を非常にうまく編集し、
影響の出ない範囲で削ぎ落として
テンポよく2時間以内に収めているのは見事。
それでいて何度か別の登場人物の視点に移りながら
主人公を多面的にとらえる内容が深みを感じる。
ただ、原作を読む限り主人公の顔の崩れ具合はもっとひどく、
怪物のマスクを被っていると勘違いされるほどのはずなので、
そのあたりはもっと再現して欲しかったところ。
主人公のがんばりだけでなく、家族や友人、
先生などそれぞれの思いやりを強く感じることができ、
素直に感動させてくれる良作。
本作で気に入った人にはぜひ原作小説を読んで欲しい。
【関連作品のレビュー】
Wonder(原作小説)