通勤電車の中で見知らぬ女性からある依頼を強制され、
車内にいる人物を探す主人公の話。
人質を取られ、閉鎖空間で単独行動を強いられるシチュエーションは
同じ俳優が主演を務めた「フライト・ゲーム」に酷似しているが、
残念ながら本作は完成度の面でずいぶんと劣る。
全体的に説明下手な部分があり、
異なる日々をザッピングして見える冒頭の演出や
目的の人物に迫るまでのやり取りなど
変に手を入れてわかりにくくしているように思えた。
終盤の展開もかなり強引で、
主人公の取った行動は無茶が過ぎるし、
乗客たちの反応も都合が良すぎる印象。
期待したほどのカタルシスは得られず、
納得できない不自然な疑問点ばかりが浮き彫りになる凡作。
密室劇にこだわりすぎるあまり
筋書きや設定に無理が出すぎたように思う。