中学校で働く教師が、受け持ちの生徒たちの
さまざまなトラブルに向き合っていく話。
学校を舞台にした物語は珍しくないが、
全体的に重く、劇画のような作風が本作の特徴。
ただ、出てくる登場人物のクセがかなり強く、
主人公も含めてどうにも感情移入できなかった
中学生の不安定な心情はリアルだが、
普通なら無難に収めるような問題まで
いちいち深刻に考える主人公の言動は、
わざわざ波風を立てているようで
教師としての理想的な姿かというと疑問だ。
道徳の教科書のように
問題提起を目的とした作品なのかもしれないが、
登場人物に対する嫌悪感が気になって
マンガとしての娯楽性や没入感は感じなかった。