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風が吹くとき

イギリスの田舎町で暮らす老夫婦が
核ミサイルの爆発によって徐々に衰弱していく様子を描いた話。


ミニチュアの実写映像にイラストを重ねた
独特のアニメーション表現で、
妙な生々しさが感じられるところが斬新。


政府発行のパンフレットをもとに
手作りのシェルターや保存食を準備する様子は
どうにも間が抜けているように見えるのだが、
それがその後に待ち受ける壮絶さの予兆になっていて怖い。


非常事態なのに妙に日常的な会話が逆に恐怖感を煽るし、
いつまでも現実感が感じられない様子が読み取れる。
また、爆発の直接的な被害を逃れたのに
放射性物質の影響によって
徐々に体調がおかしくなっていく様子も怖い。


戦争を題材にしながらも主人公2人だけに焦点を当て、
核兵器の恐ろしさを淡々と伝える衝撃作。


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