パワハラを受けた末に交通事故で死んだ男性を軸に
いろいろな視点から物語を展開していく群像劇。
ブラック企業でともに働いていた同僚を失い、
後悔と自責の念に駆られる会社員を
ひたすら追い続けるドラマかと思いきや、
1話ごとに主人公となる人物を変え、
同じ時間軸を異なる視点で描いていく。
同じ物事を違う立場の人物から見ることで
ガラリと印象が変わる筋書きが面白く、
特に第1話が伏線として活かした第2話・第3話は
物語の深みが感じられて非常に楽しめた。
惜しいのは地下アイドルを主人公とした第4話で、
最終話でグッと盛り上げてくれることを期待したのに
存在感の薄い中途半端なキャラクターで残念だった。
それまでのエピソードと違って
まったく感情移入することができなかった。
最終話の完成度だけが残念だが、
全4話と短いボリュームの割に満足度の高い作品。