新興宗教に入れ込む両親のもとで
中学生が送る日々の様子を描いたもの。
両親ほど没頭しているわけではないものの、
特に拒絶するわけではなくほどほどに付き合う様子が
信者の子供というイメージにぴったり。
その家庭環境のせいで
周囲から少し距離を置かれている様子もリアルで、
主人公が味わう居心地の悪さが伝わってくる。
ただ、強烈な狂気や皮肉を見せてくれるのかと期待していたのに
特に何も起こらないラストシーンはあまりに肩透かしで、
意味ありげな描写はなんだったのかという印象。
本作を期待外れに感じた人には
マンガ「よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話」をオススメしたい。