突如現れて人類を脅かす巨大生物や地球外生命体を
なんとか撃退しようと戦う人間たちと、
彼らに協力する巨大なウルトラマンの話。
1960年代にテレビ放送されていた特撮シリーズを
1本の映画としてリメイクしたものだが、
従来の設定や世界観を非常にうまく活用しており、
ウルトラマンについてなんとなく知っている人も
まったく初めての人もともに楽しめるようになっている。
冒頭からテンポが異常なほど早く、
作り込まれたシーンでもわずか数秒しか映らなかったりするが、
それでもきちんと筋書きが追えるようになっていて
その絶妙な見せ方と編集は素晴らしいの一言。
巨体が暴れまくる戦闘シーンが多いので
プロレスを観ているような興奮を味わえるし、
どんどん変化する危機的状況に慌ただしく政府が対応する
「シン・ゴジラ」のような面白さも感じる。
休む暇なく次々と敵が出てくる展開は本当に贅沢。
半世紀以上も前の古い作品をベースにしているのに
大胆なカメラワークや迫力ある演出のおかげで新しさを感じるし、
これだけ濃い内容を2時間以内に収めた構成力が見事。
ウルトラマンや特撮ものに思い入れがない人にこそ薦めたい傑作。