ジャズ・ピアニストを夢見ていた音楽教師が
事故死したことで魂たちの住む世界に送り込まれ、
生まれる決心がつかない魂と出会う話。
死後の世界や魂をテーマにしており、
同じピクサー作品の「インサイド・ヘッド」や
「リメンバー・ミー」を連想する世界観だが、
ネガティブで魅力のない主人公たちがあまりに鬱陶しく、
感情移入できない展開ばかりだった。
死後の世界に送られるはずの魂が
簡単に生前の世界に来てしまえるのも謎だし、
どうやっても本人から取り外せなかったバッジなのに
地上に行くための通行証になった途端に
自由に付け替えられるようになるのも意味がわからない。
また、最後の最後でその世界のタブーを許す流れも意味不明で、
なぜ主人公だけが特別扱いされるのか納得できない。
そもそもずっとくすぶっていたはずの主人公が
なぜ憧れのバンドに認められたのかもよくわからないし、
音信不通になっていたくせに強引に割り込む流れも腑に落ちない。
自分のことしか考えていないウジウジした中年男性が
ひたすら自分勝手な行動をするだけの作品。