見知らぬ白人少女を助けようとした黒人の大学生たちが
次々とトラブルに巻き込まれていく話。
おっちょこちょいな少年たちをコメディタッチで描きながらも
強烈に重い社会問題を表現した作品で、
黒人というだけで白人たちから不審な目で見られ、
日常的に非難や誤解を受けていることを痛感させられる内容。
どれだけ善意の行動を貫こうとしても
釈明する間もなくあらぬ疑いをかけられるのが痛々しく、
ずっと歯がゆい思いを強いられるのが辛い。
「Emergency」という原題に対してダサすぎる邦題と、
ややテンポが悪くて中だるみするのが残念だが、
「ヘイト・ユー・ギブ」と同様に
アメリカで暮らす黒人の居心地の悪さを味わえる作品。