近年販売されている乗用車について
その性能の変化とその影響を解説したもの。
性能がよく、デザインの優れた新車がどんどん発売される中、
実は最近の車は扱いにくくなっているとか
業務用のバンが優秀な造りであるといった視点が新鮮。
パーツの進化に伴って何が失われているかがよくわかる。
ただ、欧州車を褒めるばかりで
どの日本車を買えばいいのかという解決策がない。
消費者が車の設計を変えることはできないし、
単に最近の車は実は乗りにくいんだという不満が並ぶだけなので
もう少し前向きな内容が読めるとよかった。
また、大半のページが対談形式なのはいいとして、
インタビュアーが「あー」「はい」「んー」のような
中身のない返答を頻繁に行うのは気になる。
やる気がなく勘の鈍い人が対応しているようにしか感じないし、
空返事のように見えるセリフは省いて欲しかった。
市販されている乗用車の各パーツが
運転感覚にどう影響するかという新しい視点が味わえる１冊。
