「クリスマス・キャロル」を実写映画化したもので、
ずっと仕事一筋で生きてきた男性が
ゴーストたちの力を借りて
自分の人生を客観的に振り返る話。
冷血で傲慢で嫌われ者の主人公が
過去や未来の様子を覗き見ることで
改心していくという予想通りの展開だが、
登場人物がかなり多くて整理しにくく
主人公とのもともとの関係性が読み取りにくい。
また、個性的だった最初のゴーストと比べて
2人目以降のゴーストの存在感が薄く、
これなら同じタクシーに乗って
いろいろな時代と場所を移動した方が自然だった。
クライマックスは非常に盛り上がるのだが、
主人公が考え方を変えるのが妙に唐突なので
もう少し説得力が感じられるとよかったように思う。
シンプルな筋書きで観やすい作品だが、
まだまだ完成度を上げる余地が残されているのが残念。