日常でもあちこちで利用される多数決という手段について
その問題点を理論的に解説したもの。
本書で挙げられているような選挙での投票だけでなく、
コンテストで受賞作品を選ぶときや
複数の選択肢から結論を絞るときなど
いろいろな場面で利用される多数決だが、
その精度や公平性に問題があるという視点が新鮮。
指摘されている問題点を理解するには
ある程度数学的な考え方が必要になるが、
結果を誘導しやすかったり
納得性の低い結論に決まってしまったりと、
多数決が必ずしも大勢の総意でないことがわかる。
候補が3つ以上ある中から順位を決める場合に備えて
なるべく多くの人の希望を満たす方法を予習しておきたい